永遠の0
- 作者: 百田尚樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/15
- メディア: 文庫
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2ヶ月くらい前に友人から借りてそのままだった本を読了.
読み始めたらどんどん読めた.
太平洋戦争における零戦搭乗員たちの勇ましさや葛藤が描かれており,
最後に待ち受けている怒濤の伏線回収には,舌を巻かずにはいられなかった.
(大体予想はできたけど,まさかあの人が最後に絡んでくるとはさすがに予想できなかった.)
今まで戦争(特に太平洋戦争)について知らないことが多すぎるなーと思い,
何冊か本を読もうとしたり(買ったけど放置),
博物館や資料館に足を運んだり(呉の大和ミュージアムや広島の資料館など)した.
この本は物語だけれど,戦争を知らない私に多くのことを教えてくれたし,
戦争についてもう少し調べてみようと思い直させてくれた.
そういう意味でよい本だったと思う.
また,丁度よい機会だと思ったので,靖国神社の遊就館に行ってきた.
その写真もあわせて記事にしよう.
零戦五二型
物語の中心的な存在であり,
太平洋戦争初期,最強の戦闘機と恐れられた零戦.
零戦自体は以前呉でも見たけど、あらためて見ると大きかった.
私の頭では,これが宙返りするところをどうしても想像できない.
「桜花」
この本を読んでよかったと思えることの1つは,この桜花の存在を知ることができたこと.
本では中盤あたりで登場する.
特攻のために作られた人間爆弾.
エンジンがないため,一式陸攻の腹に装着され敵空母近くまで運ばれ,
そして上空から落とされる.
特攻隊員は滑空する桜花を操作し,敵空母に体当たりを行う.
全重量2270kgのうち半分が機首部の爆弾の重さというから驚きだ.
一切の無駄が削ぎ落とされたその形を見て,一瞬近未来の飛行機かと思ってしまった.
しかし,実際には桜花による特攻が成功した事例は少なく,
多くはその重たい桜花を抱えた一式陸攻ごと落とされたらしい.