科学技術分野の英語論文を良くするために
by マーク・ピーターセン
うちの大学で講演があったので聞いてきた.
大学院生の英語論文を材料に,
どこがおかしい表現で,それをどのように直せばいいのかをお話されていた.
その中で,すぐに意識できそうなことがいくつかあったのでメモ書き.
注意すること
可算名詞の単数形にはちゃんと冠詞を付けろ
今回の講演で一番強調されていた.これは日本人が特に気をつけるべきところなんでしょう.
添削者の負担が一番大きいところらしい.
前置詞"of"を使い過ぎるな
これは日本語でも気をつけなければいけない点.
卒論書いていたとき,1文の中で何回も「の」を使って先輩からよく注意されました.
対策として,例にあがっていたのは「変化は”中”で起こることなので,inを使う」とか.
係り受けの関係を意識し,関係のある語句同士を離すな
これも,日本語書くときにも気をつけなければいけない.
1つ前の「"of"の使い過ぎ」もそうだけど,
1文を短くすることを意識するだけで結構解決できる.
あと,副詞は動詞の前ではなく,後に付けた方がよい.
couldはwere able toに直せ
読み手によっては,仮定法(日本人が苦手)と意味を取り違う可能性がある.
ピーターセン氏は,couldはほとんど修正するそうです.
その他,すぐに使えそうなテクニック
with this way ~ → This resulted in ~
compare → 比較級
we call it ○○ → refer to this as ○○
through ~ → by means of ~
講演の感想
講演の感想というか,質疑応答を聞いていて思ったことを1つ.
どうして日本の教授は,質問するときあんなに偉そうなんだろうか?
質問の前に講演について感謝の意を述べた教授は一人もいなかったな.
個人的には日本人の英語力のなさよりも,そっちの方が日本人としてショックだった.