全日本剣道選手権大会を観に行った -試合編-

さて、遅ればせながら試合分析を。
長文は苦手なので、簡潔に。

上段対策としての平正眼

この日は、2回戦の終わりくらいから観ていたのだけれど、
その中でとても勉強になった試合が、高鍋選手の第2回戦。



自分が観た試合の中で、
上段の選手に対して平正眼の構えをとっていたのはこの試合の高鍋選手だけだった。


試合を観ていて思った平正眼のメリットとしては

  • 構えの状態で右小手を守ることが出来る
  • 構えを上にあげるだけで面を防ぐことが出来るため、上段からの速い面打ちに対応できる。
  • 左小手(上段に対しては左小手が有効打突部位となる)を打ちやすい

デメリットはなんだろう...

  • 面が空く


左小手(この場合、有効打突部位になるのか不明)は空くけれど、
上段からだと左小手に対して距離があるからデメリットというほどでもない気がする。
よって、上段に対する平正眼というのはとても有効だと思う。


まだまだ試合が出来るレベルではないけれど、
上段の方と掛かり稽古する機会があれば、試してみたい。

細かいフェイント

続いて、木和田選手と高鍋選手の準決勝。
遠目からではよくわからなかったのだが、
スローモーション映像を見て、木和田選手が細かいフェイントをしていたことに気が付いた。



相手の竹刀の表を抑えて面と見せかけて、小手。
そのまま面も打てたように見えるのだけれど、実際のところはどうなのだろうか。
面だったら防がれていたのか、素人目にはわからない。


テクニックにこだわる段階ではないけれど、
こういう技も知っておきたい。

体幹の強さという武器

2回戦 朝比奈選手 対 山口選手。
18分にも及ぶ長期戦を制したのは朝比奈選手だったのだけれど、
自分がすごいなと思ったのは山口選手の体幹の強さ。



※09:16あたりがすごい。


体格差が一回り程あるにも関わらず、
山口選手は突き飛ばされても倒れない。
鹿児島県の選手だということで、
普段から厳しい稽古を続けて来たのだろうと想像できる。


身長の低い自分が見習うべきところだと感じた。

相手の重心移動を見抜く

最後は準決勝 網代選手 対 内村選手の試合。



網代選手が面を打つ前に一瞬左足に体重を乗せる。
そこを見逃さなかった内村選手は
面をすりあげての抜き胴。


宮本武蔵の言葉を借りれば「観の目」で全体を観る。
これは普段の稽古から意識していきたい。


以上

個人的な試合分析でした。
剣道経験者の方のコメント&ツッコミ等あればぜひ。


余談だけど、武道館でストラップと手ぬぐい買った。


剣道を始める前は、
「みんな同じ防具と胴着&袴を着ていて、なんだか固いイメージ」があったのだけれど、
人によって、防具や竹刀はもちろん、手ぬぐいや竹刀のつば止めが違ったり、
弦の色を変えていたりする遊び心(こだわり)があるんだよね。
そういうところも好きだな。


ってなんだか告白みたいじゃねーか。